目次
連絡はつながりの深い人に
医師に危篤を告げられたら、家族、親族、友人など、最後に会わせておきたい人に至急知らせます
一般的に三親等までとされていますが、普段あまり付き合いのない人や、臨終に間に合いそうもない場合は、差し控えたほうがいいでしょう。
親族が会わせたい人には必ず連絡しましょう。
誰を呼んでほしいなどは、
本人に確認してエンディングノートに書いておくのが一番良いです。
連絡内容はメモする
至急連絡なので、深夜・早朝を問わず電話で連絡してかまいません。
その際、伝えなければならないことをメモしておくと間違いありません。
危篤の連絡内容例
- 自分の氏名
- 危篤者の氏名と続柄
- 病院名・病棟・病室番号と病院の電話番号
- 場所と交通手段
- 自分の連絡先若しくは、代表者の連絡先
葬儀社のあたりをつける
現代のお葬式では霊葬儀社の果たす役割が非常に大きくなっています。
満足できるお葬式は、良心的な葬儀社に依頼できるかどうかにかかっているといっても、言い過ぎではないでしょう。
それなのに、「縁起でもない」と、事前に葬儀社を調べる人はあまりいません。
いざというときになって、広告や電話帳を見て、ほとんど予備知識がないまま依頼するケースが多く見られます。
たしかにお葬式は特別な儀式ですが、料金を払ってサービスの提供を受けるという点では、ほかと変わりません。
「危篤」と言われてからでも、何軒かの葬儀社に電話をして、料金とその金額でどんなことができるのか問い合わせましょう。
そのときの応対で、葬儀社のおおよその雰囲気もつかめるでしょう。
宗教者に連絡する
仏式の場合、菩提寺や檀那寺がある場合は、僧侶に連絡をします。
搬送後、安置してから、僧侶に枕経をあげてもらうためです。
本人がキリスト教の信仰をもっている場合は、臨終に神父や牧師が立ち会うことが重要とされていのるで、所属する教会に連絡をします。
Q;父には若いころに仲たかいをして、何十年も付き合いのない兄がいます。父の危篤の際にはそのおじにも連絡したほうがいいですか。
A;付き合いが途絶えていても、親子や兄弟姉妹の場合は、知らせたほうがいいでしょう。
Q;電話で連絡がつかず、伝言を頼む場合の注意点は?
A;伝言する場合は、「折り返し確認の電話をいただけるようにお伝えください」と頼み、連絡がいかなかったということがないように注意しましょう。
病院で亡くなる人がほとんど
自分の家で死にたいというのが多くの人の願いでしょうが、現在は自宅で息をひきとる人は少数派です。
人口動態統計によると、平成12年に、自宅で亡くなった人は昭・9%・病院や診療所で亡くなった人は別%に上っています。
自宅ではなく病院で亡くなったことによって、どんな問題に直面するのか、あらかじめ知っておくことが大切です。
死亡直後にすることは?
医師は心臓と呼吸が停止したときに「臨終」を宣告します。
その場に集まっている家族や親族は医師や看護師の指示に従って行動します。
一般的に、末期の水をとり、その後、ぷ週休を清めて死後の処置を行い、冬服を着替えさせます。
このようなことは、看護師や葬儀社が行ってくれることが多いようですが、家族が故人にしてあげられる最後のお世話になるので、手伝いたい場合は申し出てもかまいません。
それから、遺族の手で④死化粧をほどこします。
着替えや死化粧は遺体を自宅や斎場に運んでから行う場合もあります。
末期の水
「死に水をとる」ともいい、本来は、 息をひきとる間際に、肉親が唇を湿らせてあげることでした。
この水で生き 返ってほしいとか、死後の世界で乾き に苦しまないようにという願いをこめ て行われたものです。
今では、箸の先 に脱脂綿を巻いて糸でくくリ、それに 水を含ませて、口を湿らせます。
配偶者、血縁の濃い肉親の順に行います。
病院で亡くなった場合は、病院で準備 をしてくれます。
遺体を清める
「湯濯」ともいい、故人の現世での苦しみゃ迷いを洗い清める意昧があります。
昔はたらいにさかさ水(最初に水を入れて、それから湯を入れて温度調節をすること)をして、全身を清めました。
今では、看護師や葬儀社が、アルコールを含ませたガーゼなどで全身せいしきを拭く「清拭」が一般的です。
それから耳や鼻に脱脂綿を詰めます。
衣服を着替える
昔は経文の書かれた「経唯子」などを着せましたが、最近は新しい浴衣や故人の愛用していた服を着せることが多いようです。
和服の場合は、襟の打合せを左右逆の「左前」に着せます。
これは、あの世とこの世では、すべてが逆と考えられてきたことによります。
死化粧
男性だったら髭をあたり、女性はお化粧をします。
あまりにもやつれていたり、風貌が変わってしまった場合は葬儀社の手を借ります。
霊安室で気をつけること
遺体の処置が終わったら蔓病院の霊安室に安置されます。
霊安室に遺体を置いておけるのは、だいたい半日ぐらい。
遺族はその間に、病室の整理や精算、死亡診断書をもらう手続きをしたり、手分けをして知らせるべき人に連絡をとったりします。
遺族が霊安室に待機していると、病院提携の葬儀社が現れて、遺体の搬送を買って出ることがあります。
ここでうっかり「お任せします」と言ってしまうと、そのままお葬式全体を依頼することになりかねません。
それが良心的な葬儀社なら問題はありませんが、なかには病院と癒着している業者もいます。
心づもりをしている葬儀社があるなら、きっぱりと断わりましょう。
遺族は動揺しているので、友人などの第三者に一緒にいてもらうのもよい方法です。
死亡届は死後7日以内に
死亡届は、死亡を知った日から7日以内に提出します。
臨終に立ち会った医師が書いてくれる死亡診断書の左半面が死亡届になっています。
必要事項を書き込んで役所に提出します。
死亡届を提出すると、その場で火葬に必要な「死体火葬許可証」が交付されます。
ですので、死亡届は死亡した日か、その翌日に提出するのが一般的です。
届出は、日曜、祝祭日に関係なく、いつでも受け付けてくれます。
また、代理人に届出を代行してもらうこともできます。
その場合は、届出人と代理人の印鑑が必要です。
死亡診断書はコピーをとる
死亡診断書には、故人の死に立ち会った医師の署名と捺印が必要です。
また、生命保険の申請や相続の際に、死亡診断書の写しが必要になるので、提出する前にコピーをとっておきましょう。
火葬許可証の交付を受ける
死亡届が一受理されたら、その場で死体火葬許可申請書を提出して、死体火葬許可証を受け取ります。
死体火葬許可証は、火葬するときに火葬場の受付に提出します。
火葬が終了すると、火葬管理担当者が認印を押して返してくれます。
これが納骨するときに必要になる埋葬許可証になるので、紛失しないように大切に保管しておきましょう。
Q;ときどき耳にするエンバーミングとは何ですか?
A;エンバーミング(遺体衛生保全)とは、
遺体の消毒、防腐処理をして、皮層などの修復や形成を行い、生前と同じような状態で長期保存すること。
土葬が多い欧米の地域では一般的に行われています。
Q;湯潅をしてくれる専門業者があると聞きました。
自宅や斎場で、納棺前に専門車両で全身を洗い、シャンプー、爪きり、髭剃り、着替え、整髪、化粧などのサービスを行う業者があります。
湯潅をすると、故人の表情がやわらぎ穏やかな顔になると、遺族に喜ばれているようです。
費用は業者にもよりますが、肥?何万円くらいです。
Q;火葬場を予約するにはどうすればいいですか。
火葬場は電話で予約できます。
ただし、火葬は死後別時間以上たたないと行えません。
お葬式の日程にも関係してくるので、僧侶(神官、神父、牧師)の都合を間いてから、火葬場に問い合わせたほうがいいでしょう。
火葬場の予約などは、葬儀社に一貫して任せると非常にスムーズで遺族も楽です。
慣れない事を精神的に辛い時にする事は、心身共に疲れます。